変形性足関節症
- 定義と原因
- 変形性足関節症は股関節・膝関節でよく言われる関節変性疾患の足関節版です。変形性足関節症は骨を保護している軟骨がすり減り、足関節部分に変形が生じる疾患です。関節の隙間が狭くなったり、骨棘(こつきょく)という骨のトゲが出てきたりすることで、関節部分に炎症が起こります。関節の炎症によって周囲の神経などの組織が刺激されると、痛みや腫れなどの自覚症状が現れます。繰り返す捻挫の後や足関節の骨折などの外傷後に生じることが多いですが、明らかな原因がない事もあります。
- 主な症状
- 主な症状は痛みと腫れです。初期症状は歩き始めの痛みや長時間歩いた後の痛みが多いですが、徐々に足関節の腫れが出現し、足関節の動きの制限も生じます。症状は徐々に進行するため、発病してすぐに重篤な症状が現れることはありません。歩行に関連して出現する疼痛、足関節の変形などなど靭帯不全・関節適合性の低下に伴い、足関節の不安定感を訴えることもあります。
症状が進行すると、初めは足関節の内側が傷んでくることが多く軽い痛みを感じます。さらに足関節に体重がかかるたびに疼痛を感じたり、足首の可動域が狭くなって坂道を登ることや正座が難しくなったりします。
一次性:明らかな先行病変がない
二次性:RAや痛風等の関節炎を誘発する全身疾患や非外傷性関節病変に続発
以下のような病期分類があります。
- 診断と治療
- 症状に応じてレントゲン、MRIやCTなどの検査を行います。
保存療法では、インソールの作成やサポーター、靴型装具などを使用し、症状に応じて消炎鎮痛剤の外用や内服を行います。保存療法で痛みが改善しない場合は症例に応じて関節鏡を使って傷の小さい手術を行っています。
脛骨を骨切りして
関節適合性・安定感を上げる・加重分散化を図る
痛くて動きの悪い関節を固定する
変性した関節を人工物に置換する