パリでもらった聖火

ゲルハルトと大上先生の遺志を受け継ぐためにも、胃内手術を進化させ続けなければならない。症例数でも世界トップを維持しなければならない。そして日本だけでなく世界で評価されなければならない。

そんな思いを込めてパリで発表した単孔式胃内手術。舞台は第14回世界内視鏡外科学会。あっと言う間の15分だった。上々の出来栄えだった。会場の先生方の表情からもそれが伺える。単孔式内視鏡手術では世界をリードしている司会のGivanni Dapri教授からも具体的で専門的な質問を受け、的確に答えられた。大満足。これで意気揚々帰国できると思った。しかし世界はそう甘くなかった。

ミラノがんセンター病院外科教授、Antonello Forgioni。私が胃内手術を単孔式に進化させたのとは別の方向で進化させていた。何と胃内視鏡で見ながら、2㎜の鉗子2本で同じ手術をやってのけたのだ。

彼のビデオで私の心拍数は跳ね上がり、気が付くと手に汗を握っていた。やっぱり世界はでっかい。自惚れていた自分が恥ずかしい。パリで燃え上がった心の炎を、消えないように日本まで運んできた。まだまだこれからだ。

院長 金平 記

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パリでもらった聖火 への2件のコメント

  1. 老婆心 より:

    金平先生、

    パリの学会での発表、お疲れ様でした!先生が編み出された”おれの単孔式内視鏡手術”も門外漢の私には”驚愕”の一言ですが、それを超える(?)手術法が開発されていたとは。。。外科手術は本当に日進月歩ですね。すべては患者の幸せのために。。終わりのない挑戦!応援しております。

    老婆心。

  2. Life lovers より:

    老婆心さん いつもご声援ありがとうございます。
    好敵手はかけがえのない存在だと思います。ライバルは私を次のチャレンジに導いてくれます。来年はAntonelloに恩を返すつもりで、さらに磨きのかかったreduced port 胃内手術を見てもらいたいです。そのチャレンジはわたしひとりではなし得ないものです。メディカルトピアのすべての仲間と一緒にチャレンジを続けていきます。これからも激励をお願いします。

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