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獏之浪語(3) 「s’il vous plaît」
「今日はお父さんのおごりだ。遠慮せずに好きな寿司食ってくれ。」 1時間半後、、、、、娘は満腹でニコニコ。 ところがひとり青ざめる私。「ない!」どこを探しても「ない!」 カバンの中も、ポケットの中も、探したけれど見つから「ない!」 財布。飲食代を払うのに必要だった私の財布。現金やクレジットカードが。。。娘の前でうなだれる父。 捜索1時間後。なんと奇跡的に見つかりました。タクシーの運転手が届けてくれたとのこと。まさか届けてくれるなんて!大阪住吉警察所で受け取ったときの嬉しかったこと!世の中捨てたもんじゃない。神様みたいな人、いるもんだ。 届けてくれたのはAさんというタクシーの運転手。住所などタクシー会社に電話してつきとめました。お礼状やお礼の品物など送らせていただきたかったので。するとAさんからお手紙が・・・・ちょっと紹介させてください。 「贈り物とお礼状届きました。ご丁寧にありがとうございます。遠慮するのも失礼かと思いますので、好意にあまえさせていただきます。ありがとうございます。きれいな心と書かれていましたが、決してそうではありません。警察に届ける時も届けようかネコババしようか相当悩みました。届けた後もネコババしといたら良かったのにと後悔したりしました。今はこんなに喜んで頂けて良かったと思っています。・・・中略・・・何かと評判の悪い大阪人とタクシー運転手の好感度が上がれば幸いです。字がきたないので、機械文字で失礼します。A」 話は変わりますが、先週末、AMG優良職員表彰がありました。うちの山野課長も10年勤続表彰を受けました。よかったですね。おめでとうございます。賞品は腕時計。でも山野課長の受け取った時計は、なんと女物。えっ。どうして? て思いますよね。私の質問に答える山野課長の言葉に思わずホロリ。 「実は10年勤続の賞品は妻にあげたかったので、本部に頼んで女物にしてもらったんです。私が10年勤めてこられたのも妻のおかげですから。辞めようと思ったことも何度もありましたが、いつも妻が支えてくれました。妻こそこの賞品をもらうにふさわしい人です。」 大阪のタクシードライバー、山野課長、どちらもひとを心の底から喜ばせてくれました。 今日のタイトルのs’il vous plait(シルヴプレ)、聞いたことありますか? フランス語です。直訳すると もしそれがあなたを喜ばせるなら。 ひとに丁寧にお願いするときに、語尾につけます。英語ではpleaseですね。s’il vous plait の最後のplaitはpleaseと同じ言葉。ひとを喜ばせるという意味です。ひとを喜ばせるということは私たちの態度の中でも最も美しく、尊いことだと思います。喜ばせてもらったひとはもちろんハッピーですし、喜ばせた本人もハッピーな気持ちになれます。こんなに素晴らしいことはない。 是非今日一日、どこかで一回でもいいので近くにいる仲間を喜ばせてあげてください。そして自分もハッピーな気持ちになってください。 s’il vous plait! 院長 金平 記載
メディカルトピア5月のメニュー
太陽のもと、新緑の葉がきらきらと輝いているのを見ると、エネルギーがもらえますね。日差しが強い日もありますが、皆さんは元気に過ごされていますでしょうか? 当院では5/20に、筍や空豆、新じゃがなど、春の食材をふんだんに取り入れた、春御膳を提供しました。 ~春御膳~ ・筍ご飯 ・すまし汁 ・鮭の香り蒸し ・空豆と新じゃがのサラダ ・抹茶ババロア ご飯は、筍の風味を活かすために薄味にし、油揚げでコクを出しました。 鮭の香り蒸しは、人参、玉葱、三つ葉をみりんと醤油などで味付けし、鮭の上にのせ、レモンとともに蒸しました。さっぱりとした味に仕上げました。 空豆は茹でたり焼いたりして、食べることが多いかと思いますが、新じゃがとコーン、ハム、マヨネーズをあわせて、サラダにしました。 ご飯が嫌いとおっしゃっていた患者さんから、「筍ご飯の味付けも硬さもちょうどよく美味しかった。ちゃんと食べられたよ。」というお言葉をいただくことができました。 美味しい食事が、皆さんの元気の源になるよう、創意工夫し励んでいきたいと思います! 6月の行事食はなににしましょう…。 臨床栄養科 岡村友美
獏之浪語(2) 「feeling とemotion」
どっちとも感情っていう日本語の英語訳です。でも少し違う意味かもしれないと私は思っています。feeling とemotion。 Feelingは、自分で感じ取っている感情。emotionは、表現されている感情。ちなみにイタリア語では前者はsentimento 後者はemozione。 ドラマの1シーンがありました。彼氏がバイクで事故って重傷を負い、入院した病室でのシーン。彼女が着のみ着のままで駆けつけます。包帯ぐるぐるの彼氏は、彼女が入ってきた瞬間元気な方の手でピースサイン。それを見たとたん、彼女は泣き崩れながら、彼氏を叩きます。「バカ、バカ、何でこんな怪我なんかするのよ! あれほどバイクの運転気を付けてって言ったじゃない!」 怒りがさく裂します。 彼女の感情は、feelingとemotionの二つが混在しているように思いませんか?ホントは不安で不安で大急ぎで病院に駆けつけ、彼氏を見た瞬間、生きていてよかったという安堵が支配します。これらはfeelingです。そして次の瞬間なんでこんなに心配かけたのよという怒りに激変します。そこで表現されるのがemotion。 このシーンを見て、私はこれまで自分のfeelingをひとにわかってもらえなくて、その後に来るemotionだけ表現して失敗したことが多くあるなと思いました。本当はさみしい感じとか、がっかりした感じだったのに、怒りだけ表現したり。。。。本当は悲しい気持ちだったのに、相手にいらいらをぶつけてしまったり。。。。は~~~(ため息) 患者さんからの表現で、emotionの部分だけに反応して失敗したことも多々あるなと反省しています。患者さんの多くはemotionの前にfeelingを抱えているような気がします。病気に対する不安がそれだと思います。それがさまざまに形を変えてemotionとなって私に投げかけられてきます。たまには怒りになって私にぶつかってきます。その怒りに対してだけ反応したら、ますます悪循環になってしまうのです。 まずは、feelingがどんなものだろうと気遣って、それに寄り添う言葉をかけるだけで、患者さんのemotionが必要以上に走り出すことを軽減できそうな気がしています。ちょっとしたことでも不安なのが患者さんの心理。そんなの全然平気ですよと言う前に、「ああ、それは心配になりますよね。わかります。」とfeelingに対して一声かけるだけで、どれだけemotionが和らぐことか。 同じようなことが私たち仲間の間でも通用するんじゃないかなと思います。自分のemotionを表す前に、いったいそれの原因となったfeelingてなんだろうと自分を見つめ、それを表したほうがうまくいくこと、あるんじゃないかなと思います。あるいはほかのひとのemotionをemotionとして受け止めてあげて、それの原因となったfeelingは何だろうと思ってあげること。これで雰囲気が良くなることが、あるんじゃないかなーと思っています。 院長 金平永二 記
獏之浪語(1)「ものろごのはじまり」
面白い話だから是非書いてくれよっていうんですよ。藤岡副院長が。今朝も。 でもホントはあんまり乗り気じゃないんです。ブログにこれを書くのが。 世間に出せるほどの信憑性や正当性もなさそうな、勝手なつぶやきばかりなので。 これって何かというと、毎週月曜日の朝礼での私のトーク。 正直言って若い時、あんまり好きじゃなかった。朝礼で院長先生や偉い人の話を聞くのが。でも自分がそういう立場になって、ああ、毎週仲間の前で何らかの話をするのって、大変なんだなーとつくづく実感しています。(仲間っていうのはうちでは、職員のことです) 院長の私が朝礼で話をする目的ってなんだろなーって思います。 しなくてもいいんじゃないかなって、ずーっと思ってきました。さっさと朝礼終わってみんな持ち場に帰って、仕事を始めた方がいいんじゃないかなって。 でも、メディカルトピアのリーダーとして、哲学や人生観を仲間にさらけだすことは、必要なことでもあるのかなと思います。そんな大げさなことじゃなくても、私がハッと気づいたことや、55年生きてきて経験した苦い思い、失敗談、成功話、何でもいいので仲間に伝え、同じ失敗をしないでほしい、私よりもっとうまく難関を切り抜けてほしいという思いを伝えるのも、悪くないのかなと思います。 そんなわけで、これから気が向いたら書いて行こうと思います。朝礼で仲間にした話を。 私の話にはちょっとした癖があります。仲間はもうみんな知っていますが。 それは英語やイタリア語、ドイツ語といった外国語を織り交ぜていくということです。そして、内容としては、「幸せに生きるためのヒントになるかもしれないこと」がほとんどです。自分自身に言い聞かせる内容がほとんどで、独り言のようにも聞こえるので、モノロゴという連載タイトルをつけました。monologoっていうのはイタリア語で独り言のことです。漢字で書いてみました。「夢を見る動物、バク(獏)がさすらいながらしゃべる」というようなニュアンスで獏之浪語と書いてみました。 間違ったことを言っていることもあるかと思います。あるいは反論もあるかと思います。ひょっとしたら、ぐさっときて気を悪くするひともいるかもしれません。でも悪気は一切ないので、許してください。そして間違いの指摘や反論、苦情などは真摯に受けとめ、今後の糧としたいと思います。 長くなったので今日はここまでです。今朝2015年5月18日のトーク「feelingとemotion」は、気が向いたら近いうちに書きますね。では。Ciao! 院長 金平永二 記
草加松原太鼓橋ロードレース完走!
こんにちは。手術看護科の千田里美です。 私は3月15日に開催された「草加松原太鼓橋ロードレース」に、手術室の先輩方や他の部署の方たちと一緒に参加してしました。私は学生時代は陸上部で長距離の選手だったこともあり、走ることには自信がありました。しかしいざ走ってみるととてもつらくて、何度も止まってしまいそうになりました。 それでもみんなで完走できたのは、一緒に走った仲間たちが声をかけあったからだと思います。おたがいに協力すること、チームワークが大切ということは頭では分かっていましたが、今回の経験で肌で感じることができました。 これは私の仕事にも通じるものがあると思います。ひとつの手術を成し遂げるには、お互いに声をかけあうことや、チームワークはかかせません。今回の経験を生かして、今後も患者さんのために仕事に励んでいきたいと思います。
入職1年を振り返って
こんにちは。検査技術科の渡邉です。 4月で入職してから1年が経ちます。昨年の今頃は、いよいよ社会人かと希望を膨らませる反面、不安を抱いていたことを覚えています。この1年間は覚えることが多く、時が過ぎるのをとても早く感じました。 入職当初は、検査の仕事や患者さんとの接し方などがわからず、戸惑うことばかりで、本当にこの先働いて行くことが出来るのだろうかと不安に思いました。しかし上司・先輩方が優しく丁寧に教えていただいたおかげで、少しずつですが、仕事を手際よく行う事が出来る様になり、不安が解消されていきました。 ここまで成長できたのは、どんなことでも質問できる環境、丁寧に教えてくださる上司・先輩方がいたからだと思っています。このような素晴らしい職場で働くことができて、私は恵まれていると思いました。 この1年間は、仕事を覚えることで精一杯だったのですが、4月からは、2年目となります。様々なことに挑戦しスキルアップできるよう頑張っていきたいと思います。まだまだ未熟で至らないところばかりですが、ご指導のほどよろしくお願い致します。
小さな成長
こんにちは、総務人事課の今野です。 私がメディカルトピアに入職して、1年ちょっとが経ちました。業務の面では、その日の仕事をやりこなすのにいっぱいいっぱいになることもまだまだあるのですが、業務に直接関係ない部分で少しづつ成長しているように思います。 例えば総務人事課はいろんな部署の職員と話す機会がありますが、去年の今頃はまず相手にバレないように名札を見るという行程が必要でしたが、今では全職員の顔と名前を覚えることができました。 そんな小さなことでも、自分の成長を感じることは嬉しいものです。これからも、このような小さな成長を積み重ねていきたいと思います。
2月14日
こんにちは。コンフォート病棟看護師の三浦です。 みなさん、2月14日はいかがお過ごしになられたでしょうか。聖バレンタインデーということで、世間では愛する人や日頃お世話になっている人にプレゼントをする日ですね。 2月14日について調べてみると、他には「ネクタイの日」や、”2=煮、1=棒(ぼう)、4=し”の語呂合わせで「煮干しの日」というのもあるそうです。 もっとユニークなのは、2を”フン”、14を”トシ”と読ませて、なんと「ふんどしの日」というのもあるそうです。2011年に日本記念日協会に認定されて翌2012年から始まった新しい記念日だそうです。 メディカルトピアも2012年にリニューアルオープンし、それからみんなの力でここまで発展してきました。少し過ぎましたが、ふんどしの日にあやかって、私たちももう一度ふんどしを締め直す心持ちで日々の業務をおこなっていきます。
オーキッド・ダイバシティ
全豪オープンでも大健闘してくれた錦織選手。ヴァヴリンカに負けはしましたが、最後まで攻めの姿勢を崩さず、すばらしい戦いぶりだったと思います。その錦織選手が、もし200m自由形でも金メダル選手だったら?そしてさらに相撲でも初場所優勝を飾っていたとしたら? チャンギ空港からフェアモントホテルに向かうタクシーの中での陽気な運転手の話。彼の子供は11歳。学校では英語をしゃべっている。家では中国語。友達とはマレイ語。驚いた。英語・イタリア語・ドイツ語の3か国語を話せるってのと訳が違う。彼の子供の3か国語は、まったく似ても似つかない言語だ。彼の友達もみんなこのありえない組み合わせの3か国語で自由に会話するという。それがシンガポールだ。さまざまな人種と宗教、言語と文化が共存し、ダイバーシティーの極みを行っている。 日本と同じく少子化問題が深刻化しているシンガポール。しかし決定的に違うのは、言語のバリアが皆無ということだ。言語だけじゃない。文化的バリアもほとんど感じられない。このことは移民の受け入れを容易にする。人口分布不均衡問題を移民により解消できるチャンスがおおいにあるということだ。 ワークショップ1日目の夜、古くからの友人ピーター・ゴウと一緒に彼の病院に行った。ナースステーションで患者とナースの会話が聞こえてきた。患者はインドネシア人。食事の相談だ。メニューにはベジタリアンやアレルギー用のもの以外に、イスラム教用のものもある。これがダイバーシティーに順応している社会だ。文法も語順も気にしている暇はない。とにかく言いたいことを伝えなければ野垂れ死にする。そして異文化を受け入れなければ国の死活につながる。国民みんなが普通にテニスと水泳、相撲の選手なのだ。 日本でもナースや介護職のひとたちを海外から呼び寄せるプロジェクトが進行している。私には、日本のやり方は彼らに日本語を覚えさせているだけのように見える。果たしてそれで永続的なプロジェクトになりえるのだろうか。 ダビデ・ロマントはイタリア人。シンガポール国立大学病院外科教授。彼に招待されendoluminal surgeryワークショップで4つ講演をした。参加者はアジアのさまざまな国からきている。陽気なタクシーの運転手の話を思い出しながら、文法や語順のミスを気にせず力いっぱい英語をぶつけてみた。めちゃくちゃだったと思うが、すっきりした。日本もダイバーシティーを能動的に受け入れなくちゃと強く思った。 院長 金平記 (マレーシア、インドネシア、スリランカからの外科医たちとランチ中)
挑戦する気持ち
こんにちは、プレミアムフロア看護師の小早川です。 私は業務改善委員として、病棟での朝の申し送りの改善に取り組んできました。昨年12月にその成果を発表する機会がありました。結果は賞をもらえず残念でしたが、不思議と後悔の気持ちはありませんでした。”なんでかな”と考えた時に思ったことがあります。それは自分を追い込んでこの発表に挑戦したことです。 最初は、多くの人の前で発表することが高い壁のように感じました。その上、藤岡副院長からはスティーブジョブスのプレゼンを見せられて、「目の前の人に話しかけるように、原稿も暗記してプレゼンしたらかっこいいよね!」とプレッシャーをかけられ、どうしようと言う気持ちでいっぱいでした。 でもこのプレッシャーがかえって自身にとってのプラスになりました。なんども練習を繰り返し、どうしたら聴いている人に伝わるかを考えました。そして本番では全力を出しきることができました。 必ずしも自分を追い込むことがいいとは限らないと思いますが、高い壁を乗り越えた時の達成感はとてつもなく大きく、挑戦してよかったなと思いました。これからも何事も挑戦する気持ちを忘れずにいたいと思います。 発表を終えてメディカルトピアのみんなでパチリ